全てはひと続きになっている

奈良から軽井沢に来ました。

「読むこと」が日常にじわっと

 

今日、クラスのやんちゃな男の子が、

「今まで、20ページくらいしか読まれへんかったのに、300ページ以上の分厚い本読み切れた!!!」

と興奮気味に話してくれました。

 

 

冒険者たち ガンバと15ひきの仲間 (岩波少年文庫044)

冒険者たち ガンバと15ひきの仲間 (岩波少年文庫044)

 

ちなみにこの本です。

 

実は、きっかけはゴールデンウィーク前。

 

「だれかこの本、分厚いけど一緒に読まへん?」と子どもたちに声をかけてみたところ、食いついて来たのが、先ほどの彼でした。

 

それから、毎日、どこまで読んだかの報告と、そこまでの内容について印象に残ったシーンの話をしたり、続きの予想をしてみたり、登場人物について話をしてみたり。本当に毎日です。

 

ぼくは、彼の読むペースに合わせながら、少しずつ読み進めていきました。

 

そして、今日、気がつけば読破してしまったのです。

 

彼は、次の瞬間にはもう、

「モモ読む!誰か一緒に読も!」

と周りに呼びかけていました。

 

 

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

モモ 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

 

 

環境ときっかけさえあれば、誰でも読めるようになるんだろうし、読むことが好きになるんだろうなあと感じたエピソードでした。

 

読むと誰かと話したくなる。誰かと話すために読む。ぼくも、改めて、読書を通して人とつながることの楽しさを感じさせられました。

 

やっぱり、本はコミュニケーションツールです。

 

 

ちなみに、環境としては、教室に児童書が1000冊以上あります。

 

国語の時間には、「書くこと」は「作家の時間」に取り組んでいるのに対して、「読むこと」は「読書家の時間」に取り組んでいます。

 

 

ここまでの「作家の時間」を振り返って - あの山の向こう側

 

 

読書家の時間: 自立した読み手を育てる教え方・学び方【実践編】 (シリーズ・ワークショップで学ぶ)

読書家の時間: 自立した読み手を育てる教え方・学び方【実践編】 (シリーズ・ワークショップで学ぶ)

 

元になってるのがこれ

 

 

リーディング・ワークショップ?「読む」ことが好きになる教え方・学び方 (シリーズ《ワークショップで学ぶ》)

リーディング・ワークショップ?「読む」ことが好きになる教え方・学び方 (シリーズ《ワークショップで学ぶ》)

 

 

この2つの環境があるおかげで、「読むこと」が日常にじわっと浸透している実感があります。

 

支援の先生とも、子どもたちを挟んで毎日のように本の話をしています。これも環境ですね。

 

 

今回のエピソードは、ぼくがきっかけになりましたが、「自立した読み手」へと向かっていくためには、子どもたち同士できっかけになり合えたらいいなあ、なんて思っています。

 

 

 

この先、どこへ向かって行くのだろう。楽しみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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