ステキな大人に出会うこと⑤
国語×総合「プロフェッショナル・プロジェクト〜“出会い”から“生き方”を考える〜」の最終回。
↓概要と第一弾
↓第二弾
↓第三弾
↓第四弾
の前に、先週は第5弾として、ぼくと学年の先生お二人の計3名が、サプライズゲストとして、話をしました。
これまでの生い立ち、教師として働くことへの思い、人生における自分の軸についてを語りました。
明るい部分も暗い部分も、できるだけ赤裸々に話しました。子どもたちにとっては、結構、衝撃的なこともたくさんあったみたい。
でも、そういったこともひっくるめて、1人の人として、話がしたかったんです。
これまで、いろんな人と出会ってきたけど、やっぱり身近な存在であるぼくたちが、話さないとね。
それを踏まえて、今日はスピーチ大会。これまでのメモを見返しながら、自分の考えを原稿にまとめていく。
いい時間でした。一人ひとり、心にひっかかった部分は違って、そこには、その子らしさがちゃんとある。きっと、もうすでに、12年の人生の中で、彼らの中には「軸」となるものができているんだろうな。
もう一度、ゆっくりみんなのスピーチ原稿を読み直したいな。
学級通信「サーカス」第188号2月27日
「出会い」から「生き方」を考え続ける
昨日は、プロフェッショナル・プロジェクト最終回。「出会い」をきっかけにして、自分の「生き方」について考えたことを発表し合いました。心に残っている「出会い」について、その「出会い」から学んだことについて、これからの自分の「生き方」について。これまでの「出会い」をふり返りながら、これからの自分の「生き方」について考えました。そして、それを原稿に起こし、スピーチの練習をし、発表会をしました。
みんなのスピーチを聞いていると、これまでの「出会い」の中で、何かしら心に残っているものがあったんだということがわかりました。その「何かしら心に残っているもの」が、きっと、あなた自身のよりよい生き方を考えるためのヒントになります。
ぼく自身、毎月のように新しく人と出会う機会がありますが、未だに、新しい出会いから自分の生き方を考え直すことはたくさんあります。もちろん、ここにいるみんなとの出会いもそう。別に、大人とか子ども、年上とか年下は関係ないです。人と出会うこと、つまり、「コラボレーション」することからすべては始まる。「これが正しい!」と思っていても、新しい出会いの中で、「いや、やっぱりこうかも!」みたいな新たな気づきが生まれます。そんな感じで、人と出会うたびに自分の考えを修正しながら、よりよい方へ歩んでいく。「出会い」から「生き方」を考え続ける。人生ってそんな感じなんだと思います。
あくまでも、今回出会った人たちは、この世界にたくさんの人たちがいる中でのほんの一部にしかすぎません。あなたの行動次第では、これからもっといろんな人たちとの出会いがそこらじゅうに転がっています。コラボレーションしようとするかどうかもあなた次第です。これからのみんなの人生、もっとステキな出会いがありますように。今日も一日よろしく。卒業まで残り15日。
小学校時代から、多様な大人モデルとたくさん出会う機会をつくりたいという思いから始まったこのプロジェクト。
今日で終わりを迎えました。でも、これはまだきっかけに過ぎない。「出会い」の価値に気づいて、これからもステキな「出会い」を通して、自分自身のよりよい「生き方」について考えていってほしいなあと思います。
ぼくも、たくさん学ばせてもらった時間でした。
「変える」こと「変わる」こと
教室リフォームプロジェクトの価値を感じた些細な出来事がありました。
学級通信「サーカス」187号 2月26日発行
昨日の休み時間。いきなり、大そうじ&リフォームが始まりました。マットの下をそうじして、本だなのほこりもはたいて、レイアウトも変えてみて。確か、Aさんがやりはじめているのを見て、Bさんが「手伝っていい?」と声をかけて、そこから、3人、4人…と増えていった模様。途中、「カタセン!こっちに動かしていい?」と聞かれましたが、もちろん返事は、「いいよ!とりあえずやってみたら?」です。「こうした方がいいんじゃね?」と思ったことは、それ以上に考えるより、まず行動!「思考より試行」です。
作業している様子を見ながら、「自分たちで変えていくことの楽しさとか大切さを感じてくれてるんやなぁ~」と思って、なんだかうれしい気持ちになりました。こういうことが自然発生的に起こる教室はいいなあと思います。自分たちの手で「変える」ことが日常にあって、「変わる」ことを楽しめるような教室は、毎日、どきどきわくわくしますよね。環境を「変える」と、自分が「変わる」。自分が「変わる」と、毎日がもっとおもしろくなっていきます。
環境は自分(たち)の手でいくらでも変えられます。中学校で、「先生!リフォームしましょう!」とか言ってみたらどうなるだろうね(笑)。でも、「環境を変える」という広い意味では、小さなことでもやれることはいくらでもありそう。「カタセン!中学校で、こんなこと変えられたで!」みたいな話が聞けたらいいなあ、なんてね。今日も一日よろしく。卒業まで残り16日。
日常的に、自分(たち)の手で環境を「変える」ことで、「変わる」ことが日常化していくっていう感じかな。
「変わる」ことの方が日常であって、より流動性の高い状態(ハードもソフトも)であることが、健全なコミュニティであることの必要条件な気もする。
「変わらない」ことの方がリスクだよね。
大後悔と決意
昨日のオンラインミーティングで、自分が年度当初のみやってたこの記録を読み返したんだけど、なんで継続してこなかったのか…とここ最近での大後悔をしている。来年度はもうちょっと記録していくことに力を入れたい…。決意。
「性」についての授業から「生き方」を考える
まだまだ、誰かが生きづらくなるような価値観はここにあります。
だからこそ、ぼくたちは学び続けない、考え続けないといけないんだろうなあと思います。
無意識のうちに誰かを傷つけてしまわないように。
6年1組 学級通信「サーカス」第180号
2019年2月15日発行
「性」についての授業から「生き方」を考える
昨日は、「カラフルクラス」のお二人が教室に来られて、授業をしてくださいました。「性」について、「LGBT」についての授業です。「プロフェッショナル・プロジェクト」としてではありませんでしたが、まさに、“出会いから生き方を考える”時間になりましたね。ぼく自身も、価値観を揺さぶられ、ぐっと考えさせられた時間になりました。
まずはじめに、「王さまと王さま」の絵本を読み聞かせしてくださいました。ある国の王子様が、女王様に結婚を強いられ、いろんな国のお姫様を連れてこられるも、付きそいで来られていた王子様に一目ぼれをし、王子様と王子様が結婚するというお話です。このお話を聞いて、良いと思うところ、悪いと思うところについて、みんなで話し合って意見を出し合いました。みんなの中から、結婚はなぜしないといけないのか?海外では同性の結婚が認められているところもあるのに、日本はなぜだめなのか?などといった問いもたくさんうまれてきましたね。
また、「体は思った通りに変えられる」ということや、「良い・悪いは、時代ごと・文化・国で変わっていく」ということ、そして、お二人自身の性のこととこれまでに歩んできた道のりについても教えていただきました。お二人とも、LGBTの当事者として苦しい思いをしてきたことを話してくださいました。そういった話を人に話すことって、簡単なことではないと思います。きっと、いろんな思いを持って、教室に来てくださったんだろうなあと感じました。
「好きな人だれ?」みたいな話がよく聞こえてきますが、そういった言葉一つ一つをもう一度見直す必要がありそうですね。知らず知らずのうちに誰かを傷つけていることに気づけないような人であってほしくないし、ぼく自身ももっと気をつけたいと改めて思いました。
最後に、まとめで話されていたことがすごく心に刺さりました。
幸せの形はいろいろある!同性を好きになるのもステキ!友だちと生きていくのもステキ!
学ぶことは、自分が変わること。友だちを傷つける可能性を減らすこと!
人の性別、好きになる性別を決めつけないこと!
先生や親、法律がおかしいときもある!
自分を大切に、自分の“好き”を大切に。LGBTだけでなく、あなたも多様な性のひとり!
どれも本当に大事なことですね。これは、「性」の問題に限らず、これからのよりよい“生き方”を考えていく上でとても重要なことだなあとも思いました。というか、これまでのプロフェッショナル・プロジェクトで出会って方々がおっしゃっていた話にもすべてつながるし、この教室で大切にしてきたことにもつながるところもありますよね。誰かの価値観や、誰が決めたかわからないような一般常識に依存しない、「自立した学び手」であることは、自分だけの幸せの形を見つけるために、とても大切なことです。これからも心にとめておきたいことです。それでは、今日も一日よろしく。卒業まで残り23日。
学びの場をつくる2日間
休日はいかがお過ごしでしたでしょうか。
ぼくは、金曜日の夜に、年末友だちになったキンコン西野さんのサロンメンバーに誘われ、えんとつ町のスナックキャンディで、あーだこーだ語り合うところからスタート。自分より年下とか関係なしにリスペクトできるステキなやつらです。ぼくも負けてられません。
土曜日は、姫路で二ヶ月に一回兵庫の先生たちと開催してる、「枠惑」の学習会。テーマは「評価」について。
これまでの一般的な評価が、いかに認知スキルに偏っていて一面的なものになっているか、評価という手段が目的化しているかを問い直す。
非認知スキルをどうやって評価するか、多面的に見るか、よりよい学びにつながる評価とは、ということ考える。そんな時間。
「6Cs」について話をしました。
やっぱり、「評価」でさえも学習者とともに作っていく姿勢は大切にしたい。やれることはまだまだある。
夜は飲み過ぎて食べ過ぎてアツ過ぎました。
日曜日の今日は、朝から、「けテぶれ」の葛原さんとのコラボ企画。ファシリテーターとお世話役にせいめいさん。
葛原さんとは、実践についてがっつり話したのはこれが初めて。お互い「学びの個別化」に重きを置いている実践者として、興味を抱いていたことから会を開くことに。予想通りめちゃくちゃおもしろい人でした。
会は、二人の実践発表をきっかけに、参加者の問いを集めて、二人が対談していくような感じでゆるりと進んでいきました。隙間に、個別化の時間があり、各々が学びたいように学ぶ。個別化について学ぶ場が個別化されてないとダメだよねーっていうのは、事前の打ち合わせで共通理解していたところ。やってみてわかったこともあっていろいろおもしろかった。
「システムで文化をつくり、マインドを伝承する」
葛原さんの実践をぼくなりに抽象化するとそんな感じ。それを明日からの実践に転用する。
会が終わってからもサイゼリアで続きを。
学びの場をつくるのが楽しい。もっといろいろやってみたい欲がじわじわ。でも、この2日間はちょっと疲れました。
やっと家のベッドで寝れる。今日は早く寝よう。
ステキな大人と出会うこと④
国語×総合「プロフェッショナル・プロジェクト〜“出会い”から“生き方”を考える〜」の第四弾です。
↓概要と第一弾
↓第二弾
↓第三弾
これがラストの第四弾。今回のゲストは、獣医師さんの井上さんと人事の井出さん、そしてホームレス小谷さんです。
以下、明日の学級通信です。
サーカス 学級通信第177号 2月13日発行
プロフェッショナル第四弾は、獣医師の井上さんと人事の井出さん、ホームレスの小谷さんとの出会いでした。今回は、井上さんには教室へ来ていただき、井出さんにはテレビ電話をしていただき、小谷さんにはインタビュー動画として話を聞かせていただきした。
井上さんは、図書室の井上先生の旦那さんです。獣医師というお仕事をされていて、いろんな動物の治療や手術をされています。
獣医になるまでの道のりや、手術に使う道具の紹介、さらには、実際に手術をしている映像まで見せていただきました。
この仕事でよかったと思うときについての質問に対して、元気になって良かったと帰ってくれるしゅん間、ありがとうと言ってもらえるしゅん間だと答えられました。
働くことの意味についての話もありましたが、きっとそういったしゅん間があることも、働くことの意味の一つなのかもしれませんね。だれかのために何かしてあげられたというような「貢献感」は、自分自身が幸せになるためにとても重要なことなんだと思います。人のために何かできる人、つまり、「ギブする人」であることですね。
また、「居場所を見つけてください」というメッセージも伝えてくださいました。自分のやりたいことをやって、貢献できるような居場所さえあれば大丈夫。そのために、今、みんなは学んでいるんだろうなあと思います。
井出さんは、東京で会社の人事のお仕事をされています。人事の主な仕事内容として、人を集めて会社でともに働く仲間を決めること(採用)、社員に働くことについて教えること(教育)、社員の働きに応じて給料を決めることがあるとおっしゃていました。
はじめは学校を目指していたものの、自分は子どもたちに何か教えられるような人間ではないと思い、就職活動をし、今は会社の中で人に教える仕事をされているということでしたが、それを聞いて、以前中野さんがおっしゃっていたように、大きな目的さえあれば、それを実現するための手段はたくさんあるんだなあと思いました。
今回、ゆいいつの女性の方ということもあり、働く女性として感じていることを聞きました。今、いろんな生き方があるので、必ずしも女性は結婚して主婦になるわけではない中で、女性こそ自分の手でお金を稼げるようになっておかないといけないと、井出さんはおっしゃっていました。
最後は、小谷さんです。以前お会いした際に、インタビュー動画をとらせていただいていたものをみんなで観ました。
小谷さんは、住所不定のホームレスです。自分のことを1日50円で売っている何でも屋さんで、今まで、家の草かりやヌードモデル、人生相談など、さまざまなことを1日50円で引き受けてこられました。
そんな小谷さんは、人生の軸を「困っている人がいたら助ける。あと、笑う」とおっしゃっていました。そう、小谷さんこそ圧倒的に「ギブする人」なんです。
「人のお金で食う寿司が一番うまい」とおっしゃっていましたが、決して、何もせずに食わせてもらっているんじゃないんです。今までに小谷さんに助けてもらった人たちが、ホームレスの小谷さんのためにお金を使いたがるんです。海外にも連れていくし、結婚式も開くんです。信じられないと思いますが、こんな生き方もあるから、人生、わからないですよね。
今回も、本当にステキな出会いでした。これで、プロフェッショナルとの出会いも終わり。ここからはみんなの番。次回は自分の生き方についてです。今日も一日よろしく。卒業まで残り25日。
これまで9人のゲストをお迎えしてきましたが、やってみて改めて価値を感じています。
“出会う”ことから始まる、つまり、“コラボレーション“は全てのスタートであるということ。
さらに言えば、“出会いの多様性”はかなり重要であるということかな。
全てボランティアで協力してくださった9人のゲストの方々には、本当に感謝です。
ここからは、それぞれに返していく時間。最後は、国語の授業の中でプレゼンをして終わります。
自分の軸で考える
昨日の夜から曽爾でした。学生のときからお世話になってるイベントに呼んでもらって。
夜中の3時までわちゃわちゃと教育談義やら哲学しまくって、朝の集いは爆睡ごめんなさい…。
朝の3時間は、ぼくの企画。
テーマは「自分の軸で考える」ということ。
年末のイエナプランの会で、実践報告の機会があったときのこと。その報告に向けて実践をまとめる中で、「なんでイエナプランなんだろう?」と考えて、ライフヒストリーを遡ってみると、3つのキーワード浮かんできたんです。
それが「信頼」「自立」「共創」。
↓そのときの記事
これが「自分の軸」であるということを言語化できたことが、ここ最近の大きな学びのひとつだったので、それをこの場で起こせないかな?という問いから、企画を練っていきました。「6Cs」のフレームを使って。
「具体」と「抽象」の話で、過去の「原体験」という「具体」から、「自分の軸」という「抽象」を取り出し、そこから「実践」という「具体」に下ろす。
そういった、「具体」と「抽象」 の往還みたいなものが、最近すごく大事なことだと思っています。それこそが学びを生成するんじゃないかなあって。
まあこれはあくまでも、自分の中での仮説であって、いつかそんなワークショップをしたいなあと、年末の会のあとの懇親会で参加者の方と話をしていました。それがこんなにも早く実現したので、自分の中でめちゃくちゃワクワクドキドキのチャレンジでした。
参加者の声を聞いていると、満足度が高かった印象はあるものの、なかなか「原体験」から「自分の軸」を抽出する作業は難しいものがあったのかなあというのが心残り。そこの手立てはなかったなあ。
ちなみに、今回のイベントは、教員と教員志望が半分ずつくらいで、夜に話をしている感じでは、いろいろ悩みを抱えている人たくさんいたので、その人たちにとって、どんな価値のある場だったのかなあってことも気になるなる。
そんな中、参加者の方からLINEをいただきました。
結論から言うと、本当に楽しく、学びのある2日間でした。とっくんさんには自分の軸を見つけるという活動をしていただきましたが、教採の面接勉強を始めだしたこの時期にちょうど自分が悩んでいた内容だったので私にとっては大変嬉しい内容でした。
まず小学校から今までの自分の歴史を振り返って文字に書き出すという作業をしたときに、「質より量」という言葉をおっしゃっていましたが、私はその言葉のおかげで自分の軸を見つけ出せたと思います。というのも、記憶にある何気ない小さな出来事でもたくさん書き出すことで、「なんか私覚えていることの内容似てるなぁ」と、重複しているような内容、自分が気にかけていることが可視化できました。また、その書き出した文字を他人に見てもらうことで新たな視点から、客観的に私が大切にしていることを気付かせていただけました。文字に起こすということ、またその起こした文字を他人に見てもらうということ、このおかげで私の軸が見つけ出せました。ありがとうございます。
いやー、こちらこそありがとうございました。
なるほど、そんなことが起こっていたんだね。
「自分の軸」に気づけた時の感動を共有できたことがうれしいー。
なんか、その人のストーリーを知ってしまうと思わず応援したくなる!みたいなことがイベント中、あちこちで起こりまくってた自分は、相当なお節介おじさんになってしまったんだなーと。(笑)
これ、今回やってみたことを踏まえて修正してまたどこかでやってみたいなあ。